越前岬

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蔵に戻ってきた兄弟 第1話

私は2人兄弟で、3歳年下の弟がいます。
元々彼は、幼少期より家業を継ぐつもりなど全く無く、さまざまな将来就きたい職業を口にしていたのを今でも覚えています。
そして、大学卒業を前に彼が選択した道は、「理学療法士」になることでした。

「理学療法士」というのは、怪我や事故で不自由になった患者さんのリハビリ治療の中心となってケアしてあげる仕事だそうですが、そのための専門学校にも見事合格していました。

一方の兄貴である自分はというと、家業を継ぐ気持ちと継ぎたくない気持ちが半々でした。酒造りに対する誇りや格好良さのようなものも感じていたし、長男としての自分が…という使命感のようなものがあったような気がします。
が、このまま家で酒造りをして一生涯過ごすということを想像すると、それはそれで少し寂しい気持ちになってしまう時がありました。

だから私は、大学・就職すべての人生の選択で、どちらでも通用する道を選びました。
大学は農学部へ行かず、商学部へ行きました。一般企業への就職もしましたが、酒造メーカーへ就職しました。
これなら、家業を継がなくてもいいし、継いだとしても、その経験が役に立つだろうと考えたのです。

しかし、
私が就職してから、5年目を迎えた頃。大学卒業後、専門学校への進学が決まっていた弟が、あの酒造りなど全く眼中に無かった弟が、なんと私より先に酒造りをするために、専門学校の入学を取りやめて実家に戻ってきたのです[emoji:i-199]  つづきは2話につづく


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